保育園に男性職員はいて良いのか?

結論(持論)は「いて良い」と考える。

 

なぜか?

それは、男が仕事にできる「面白味」が保育の現場にあるからである。あえて「男が」と書いたが、これは意図している。この面白さは、女性でも感じられるが、男性職員が参加しにくい業界(偏見をもたれやすい業界)であるがゆえに、あえて「男が」と強調した。

では、この「面白味」とはいったいなんだろうか。またそれが「いて良い」理由になるのだろうかを考えてみたい。

 

この思考に至る経緯は、自分の子供を保育園に入れるため、見学会に参加したことにある。見学会で見てきた保育園を振り返ると、「子供の世話をすると言う、一般的な保育園の仕事像」とは別に、「ビジネス=保育園を経営するという仕事像」が見えてきた。

 

何をいまさら、と思うかもしれないだろう。

保育園ビジネスは、市区町村の補助金などが支払われるため、経営されていると言う視点をあまり持てなかった。しかし、実際にその中に入ってみると、どのようにお金を稼ぎ、そして利益を教育へ再投資、配当・利益分配(給与と言う意味でも)していくか、しっかり考えなければ施設が回らないということがよく見えてきた。

これは、「男が」仕事として「やってやろう」と思うに値する要素である。もちろん「女性も」同じことが言えるのだが、あえてもう一度書くと、男が偏見をもたれやすいため、強調しているのだ。

 

保育園ビジネスは

 ・保育すること

 ・教育をすること

を考えると同時に、

 ・効率的な業務改善

 ・入園者を維持

 ・教員(就業者)の健全な就業

 ・施設を拡大(不動産)

 ・会社としての拡大

などを考えていかなければならない。

 

単純に市区町村の補助金頼みの保育をしていると、最新の保育|教育が行えず、従来の保育のまま進歩がない。保育も他の学問と同様に、大学や研究施設にて研究が行われている(保育園でも行われているが)。今流行のモンテッソーリ教育などもそうだが、保育も日進月歩、昔よりも進歩しているのである。こう言ったものを取り入れるためには、健全な経営を行い、保育施設の従業員にゆとりをもたせることが重要になってくる。

また経営がうまくいかなければ、保育の面で子どもたちに不利益が生じ、そして、保育施設の老朽化や、新しいおもちゃが揃えられないなどの問題が出て来る。これは、最初は小さな問題でも、徐々に徐々に大きな亀裂になる。

 

単純に子供が好き、と言う理由から保育施設の従業員になることを希望する男もいるだろう(と言うか、そう言う人がほとんどだろうが…)。私自身のことを言えば、自分の子供ができるまで、別に子供が可愛い、と深く考えることはなかった。そのため、保育園で働くということは、頭に浮かんだことさえない。しかし、保育園見学をし、「保育園を経営する」ことの重要性に気づいたいまなら、保育園に男性職員が「いて良い」と思うし、私自身、参加して良い環境を作りたい、と思えるようになった。

 

保育園を経営するという点から、保育園で金を稼ぐのか、と違和感を覚える人もいるだろう。しかし、お金を稼ぎ、その利益を再投資することで、保育の質が上がるのである。これはしっかり経営をする「意味がある」。

保育系の専門・大学を出たての男子が、経営者視点に立って仕事をすることは難しいだろう。しかし、上記の通り、保育も「やる意味のある仕事」である。偏見の目など吹き飛ばして、いい仕事をしてもらいたい。